現代歌人協会は、1956年に結成された歌人の職能団体です。2020年に法人化し、「一般社団法人 現代歌人協会」となりました。

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ほつと白ほつとくれない開き初め
待たせて春は梅より生るる

大下一真 『月食』

梅の花は万葉集の時代より長く愛されてきて、いち早く春を告げる花である。作者は鎌倉の古刹の住職で、境内には水仙、梅、桜、藤、芙蓉など四季を巡って花が咲く。この歌は、白梅と紅梅のこれから開こうとする蕾を巧みに捉えていて、蕾が綻びはじめると、長く待ちわびていた春をおのずと実感するのである。初句と第二句の独特の「ほつと」の繰り返しが、歌の柔らかなリズムを創り出していて、春の到来にいかにも心が弾んでいる様子が浮かぶ。そして、梅の蕾の紅白によってさらに喜びが増して伝わってくる。今は蕾であるが、こののち蕾が開ききったときの白梅の清らかな品のある佇まいや紅梅の色のあでやかさと馥郁とした香を想像させる。

中川佐和子

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