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会員エッセイ37件中 1-10 を表示

【第38回】ロックマンとかコブラとか     目黒 哲朗 (2024-11-01)

 作った歌をどこにどう書き留めておきますか、という些末なお話。 この人は一体いつまで折り畳み式携帯電話(ガラケー)を使い続ける気なのかという周囲の苛立ちを余所に、私が初めて所持したスマートフォンはiPhone...

【第37回】大西民子の「沈む」寸感     今井恵子 (2024-10-01)

 半世紀前、指折り数えて短歌を作り始めたときに、上達するにはどうすればよいかと先輩に訊ねた。彼は「優れた歌集を書き写すのがよい」と答えた。またの或る日、上達するにはどうすればよいかと武川忠一先生に訊ね...

【第36回】佐太郎の好んだ肴     田村 元 (2024-09-01)

 歌人ゆかりの居酒屋の探訪記である「歌人の行きつけ」を「うた新聞」で連載していた頃、佐藤佐太郎の次の歌に出てくる「酒店加六」がどんな店で、どこにあったのかを詳しく調べたことがある。  電車(でんしや)...

【第35回】かつて、私たちは「短研」だった  鈴木英子 (2024-08-04)

 7月12日、國學院大學短歌研究会の先輩が亡くなった。66歳、あまりに突然だった。6月に関東在住のメンバーで集まったばかりだったし、私の2学年上の、彼を含めた3人は7月8日、9日と一泊の旅行をしていて...

【第34回】「はて?」     萩岡良博 (2024-07-01)

 「はて?」と、NHK連続テレビ小説「虎と翼」の主人公のように呟いてみる。わたしは一ヶ月に何首ほどの短歌を読むのだろうか。 ちょっと気になったときがあり、4月の日記のメモを辿ってみると、歌集は7冊読ん...

【第33回】孫の歌、曾孫の歌     松尾祥子 (2024-06-01)

 次女はお産が大変で、産前産後1年あまりを上の子も婿も一緒に、我が家に転がり込んで来た。95歳の母から、生まれたての赤子まで四世代同居の日々はてんやわんやであったが、活気もあった。身体はまいりましたと...

【第32回】 学校事情     棚木恒寿 (2024-05-01)

 たいていの歌人には、もの書く仕事以外に本業がある。私の場合は高校の数学教員。たまには歌から離れて……ということで、近頃の学校事情について書く。〇黒板がない! 今の勤務校は開校10年目。まだ新しく、いろ...

【第31回】詩の神     梶原さい子 (2024-04-01)

 落合直文に「詩神像」という随筆がある。 知り合いの若い画師が、詩の神の像を描いたと言って持ってきたが、見てもピンとこない。また描いてきたが、それもしっくりこない。三度目のものも、何かが違う。すると、...

【第30回】 心の動きと〈芸〉     生沼義朗 (2024-03-01)

 いわゆるコロナ禍にまつわる諸事情により、都内の事務所を引き払って自宅で家業の仕事をするようになったが、何年かそうした生活をするなかで、おのずと一日の基本的なスケジュールが出来上がった。朝は七時に起き...

【第29回】 落とされて落とされて落とされて     小田鮎子 (2024-02-01)

  狭き門に入れなかった司書われは非正規職を選ぶほかなく     古島信子 『微文積文』 第4号 「百倍はザラ、そもそも枠がない」という詞書きがつく。2024年1月発行『微文積文』巻頭を飾る古島信子の「虹の...

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